ワイヤーハーネスを短納期で製作するには

ワイヤーハーネスを短納期で製作するには

ワイヤーハーネスを短納期で製作する方法をご紹介します。

１：図面の確認

製作するワイヤーハーネスの図面内容を確認します。特に部品の書き間違いや抜け落ち、オスコネクタにメス端子が指定されているなどの齟齬を確認し、図面製作者に問い合わせします。図面の内容に誤りがあると、間違った部品を調達したり、部品が不足したりして納期に大きく影響を与えます。

２：部品の在庫保持と素早い調達

先々の使用が予測されている部品の場合は在庫を保持していると調達に時間を要さないためより短納期に対応できます。特に数か月など長納期の部品ほど短納期対応では在庫が必要です。逆に数日で入手可能な部品は多く在庫する必要はありません。
調達経路は平素より多数用意し、見積依頼をしてより素早く入手できる経路を選択します。なお、ワイヤーハーネスの製作作業は電線の切断から始まるため、電線が入手できないと製作を始める事ができません。素早く製作に取り掛かるには、特に電線の在庫と素早い調達が重要となります。

３：作業の機械化

ワイヤーハーネスの製作は手作業が多いですが、機械化できる作業があります。電線の切断、前処理、皮剥き、圧着など作業の機械化が進んでいる方が高い作業効率を実現できるためより短納期対応が可能です。ただし製作ロットが非常に少ない場合は機械の設定に時間が掛かりるため、手作業の効率が高い場合があります。

４：多数の人員と広いスペース

短納期のワイヤーハーネス製作を受注したときに、素早く対応するためには柔軟性の高い組織構造を持つ必要があります。製造に関わる人員が多いほど、短納期に柔軟に対応することができます。数名の人員では他の受注もあり、柔軟な対応は困難となります。製作ロットが大きい場合は多数の人員がいればラインを組むことも可能となります。また、既存の受注に対して内外の納期調整を素早くできる組織体制も必要となります。多数の人員に伴い広い作業スペースも必要です。

５：自社制作

受注してから外注を利用して加工するより自社で製作した方がより短納期に対応する事ができます。外注を利用している場合は部品や半製品、製品の移動に時間を要します。また外注先の納期は自社でのコントロールすることが難しい傾向にあります。外注先が更に外注を利用している場合はより納期のコントロールは難しくなります。外注を利用する場合は１次外注を選定し、輸送時間も考慮して近隣の外注を利用しましょう。自社または近隣の１次外注であれば即日納入できる可能性もあります。