ワイヤーハーネスの使用事例とは
一般的なワイヤーハーネスの使用事例をご紹介いたします。ワイヤーハーネスは各種機器に動力となる電力と、機器制御のための電気信号を伝達する役割を持つため機械・機器装置の製造に必要不可欠と言っても過言ではなく、多種多様な機械・機器装置に組み込まれ使用されています。
1:自動車
自動車はワイヤーハーネスの使用事例として最も代表的です。自動車に関わる情報伝達や制御にはワイヤーハーネスを通じた電気信号や電力の伝達が利用されています。例えば車に乗るときエンジンボタンを押すとエンジンが掛かるという仕組みには、エンジンボタンが押されたという情報を制御システムに伝達し、鍵が車内にありブレーキが踏まれているなど各種条件を確認して実際にエンジンが始動します。このような情報伝達と制御にワイヤーハーネスが使用されます。自動車用のワイヤーハーネスは運転の指示を出す運転席、主要動力であるエンジン部付近に密集し、自動車全体に張り巡らされています。
なお、自動車というと日常で見かける乗用車や輸送トラックを連想しますが、フォークリフトや建設用自動車など幅広く自動車は存在しており、 ワイヤーハーネスは各種自動車に使用されています。
2:医療機器
MRI、CT、X線装置、超音波診断装置など大型~中型の医療器械から血圧計など小型の医療器械の内部にもワイヤーハーネスが利用されています。特に大型機械は動力も大きく、内部構造も小型機械よりも複雑で多種類のワイヤーハーネスを利用します。自動車に比べるとワイヤーハーネス単体としての複雑さは低下しますが、数十から百回路程度の複雑なワイヤーハーネスから、単一から数十回路の単純ワイヤーハーネスまで幅広い種類のワイヤーハーネスが使用されています。
3:生産設備
家電など電化製品の各種部品を生産する自動生産設備にワイヤーハーネスが使用されています。例えば液晶テレビに使用されている液晶パネルを製造する数十メートル級の大型ライン生産設備にワイヤーハーネスが使用されています。その他にもLANケーブルの接続部であるコネクタ部分を自動生産するライン設備など例を挙げればキリがありません。
大型ライン生産設備の製造には医療機器と同様に幅広い種類のワイヤーハーネスを使用しますが、製造ラインが長く且つ大きく可動する部分が多いため十メートルを超える長いワイヤーハーネスも多数使用します。
4:民生品
家電など生活に身近な機器の内部にはワイヤーハーネスが使用されています。エアコン、冷蔵庫、電子レンジなど家電の内部には電気信号や動力を伝えるワイヤーハーネスが必要です。医療機器や生産設備に比べて単純で短いワイヤーハーネスが使用されます。その他にも普段の生活で使用している様々な機械や機器にワイヤーハーネスは幅広く使用されています。